06.7.21 |
多くの場合、腸閉塞は一度腹を切った人、手術した人が起こすそうで、それでいくと私は例外のようです。十二指腸潰瘍、胃潰瘍と胃の方は何度も痛い思いを経験していたのですが、腸の病気は初めてでした(胃の方は1年前ピロリ菌退治をやって、成功しています)。
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そう、胃で思い出しました。
救急車で入院する前に、駅の近くの医者に行きました。
腹が痛くて何もしないでいたわけではないのです。ちゃんと医者には行っていたのです。なにせ、食べれない、飲めないですから。
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歩くと腹が痛い、できるだけお腹が揺れないように原に手を添えてそっと歩きました。いつもの倍ほどかけてとろとろと。
「何を食べてももどしてしまいます」
「今ももどしそうですか」
「ええ、少し」
「それなら先にトイレでもどしてからまた来てください」
これが医者との最初の会話です。
眉毛に白髪の混じったおとなしそうな医者でしたが、私を見た途端身体を引き、一瞬迷惑そうな表情がうかがえました。
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診察は問診だけ。触ろうともしません。
もっとも私は何日も風呂に入れず、髪はぼうぼう、脱水症状・栄養失調気味で、多分恐ろしい形相をしていたのでしょう。疫病神でも来たように思われたのかもしれません。
結果は、
「胃炎でしょう」
で終わりました。胃が弱かった話をしたせいかもしれません。
「栄養剤の注射はできますけど、どうします?」
ということでその注射と、吐き気止め、痛み止めの薬で終わりでした。
「よく歩いて凝れましたね、帰りはタクシーで帰ったほうがいいですよ」
話の内容は親切そうでしたが、さっさと帰ってくれとでも言いたそうでした。
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さてこの医者の問題なのですが、自分の手に負えないということは一目で分かったのではないかと思います。
ならば、なぜ大学病院なりちゃんとした設備のある病院で診察を受けろと言わなかったのか。
せめて点滴で水分や栄養の補給ぐらいはやってくれるだろうと思って行ったのですが、あにはからんや、歓迎せざる患者だったようです。
いやなら、さっさと他の病院へ行け程度の事で済ますこともできたのに、診察代と薬代が欲しかったのか(薬局ではなく自分のところで処方していました)。
それにしてもあからさまに当惑した顔、いやな顔をしなくてもいいだろうに・・・
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ちょっと頭の回転がきく人ならお分かりだと思います。もらった薬、当然のことながら吐いてしまってまったく役に立ちませんでした。
当たり前ですね。普通の食べ物でさえ受けつけないのに、薬のような刺激物を受けつける訳がありません。そんなレベルではなかったのです。
見事にだまされた、と言ってはいけないのかもしれませんが、ほかにどういえばいいのか私には分かりません。
誰も好き好んで医者に行く人はいないでしょう。どうにもならなくなって行くのだと思います、医者を信頼して。おぼれるものは藁をもつかむの心境です。
このとき私は、歩くのがやっと、食べても飲んでもすぐもどしてしまい、養分の摂取は不可能なの状態でした。それはこの医師にも話しています。
(注 この医者は前回のインフルエンザの薬をくれた医者とは違います)
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ついでに書いておきます。
救急車で運ばれた大学病院では、腹の張り具合だけで腸閉塞を疑われました。腸のガスが胃にたまっているという診断です。検査も胃は一切見ていません。
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